キャレントは事業者向けローン専門の金融会社で、法人のみを対象としています。
法人向けのビジネスローンでありながら、対面不要でネット申込みで手続きが完結できることから、資金調達に困窮している企業にとっては貴重な存在といえます。
また以前は個人向けの融資もしており、債務整理中やブラックでも審査が通ったなど、審査基準の甘い中小消費者金融のひとつでしたので、法人向けであっても比較的審査に通りやすいことが予想されます。
一方でキャレントの運営会社であるIPGファイナンシャルソリューションズは、情報が少なく実態が薄い会社でもあります。そこでこの記事では、キャレントの審査基準から特徴、利用前の注意点に至るまでをまとめました。
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キャレントの審査基準
キャレントは2019年11月現在、事業者向けのローンを専門とする金融会社ですが、2016年までは個人向けローンの融資もおこなっていました。しかし消費者金融の審査で必須となる、個人信用情報機関への登録がないことから、どのように審査がされていたのかが不明です。
ちなみに現在は事業者向けローンのみの取り扱いのため、信用情報機関への登録がなくても法的には問題ありません。それにしてもどのような審査方法か気になりますね。
公式サイトの情報から、事業者向けローンとなった現在のキャレントの審査基準となるべく記載があります。
- 資金使途が事業資金であること。(事業を営んでいる法人であること)
- 決算書および当社所定の事業計画・収支計画・資金計画をご提出いただけること
- 借入金額が返済能力を超えない範囲であると認められること。
上記の条件がそろうことで審査が通りやすくなると推察されます。キャレントは法人向けなので、個人事業主は対象外です。
キャレントの申込み条件
申込み条件は下記の通りです。
- 設立して1年以上の法人であること(個人事業者不可)
- 資金使途が事業資金であること
- 決算書および当社所定の事業計画・収支計画・資金計画を提出できること
- 借入金額が返済能力を超えない範囲であると認められること
- キャレントの利用が初めてであること
- 年齢が20歳~65歳までであること
キャレントは個人への融資をしていない
2016年までは個人向けの融資もしていたキャレントですが、2016年以降は個人向けローンが廃止され、事業者向けローンのみとなっています。
キャレントの審査は甘くない?
信用情報機関に登録のないキャレントですが、かといって審査が甘いとは決して言い切れません。
公式サイトには「要慎重調査」と記載まであるので、もしかするととても厳しい審査基準であるかもしれないのです。
しかし、いくつかの情報から審査が甘いのではという仮説を立てました。
以下で詳しく解説していきます。
信用情報機関に登録していない
上記でも述べましたが、キャレントは信用情報機関に加盟していません。
この機関に加盟していなければ、代表者の信用情報は見ることができません。これは例えば、代表者が債務整理などの金融事故を起こしているブラック対象者であっても、それを知る術を持たないということです。
したがって審査ではあくまでも業績のみを考慮してくれる可能性もあり、個人の信用を考慮しない審査であれば通りやすいといえます。
信用情報機関とは
2010年6月に施工された貸金業法の改正によって、個人を対象とした貸付をする貸金業者は必ず指定された信用情報機関に加盟することが法的に義務付けられました。
これは貸金業者が、利用者に必要以上な貸付をしないため、そして利用者が返済能力以上の借入をしないようにするためのものです。
CICやJICC、全国銀行信用情報センターがこの信用情報機関にあたるものです。ここに加盟することで、利用者の過去の利用情報や、借入状況、申込状況などが把握できます。
もし金融事故と呼ばれる債務整理や延滞・滞納があればこの信用情報機関に事故歴として記載されるのです。事故歴となると最低でも5年間は信用情報に残ります。「信用情報に傷がつく」というは、この事故歴が信用情報に残ってしまうことをいったもので、この状態になるとほとんどの金融機関で審査に通ることはありません。
過去の個人向けローンではブラックでも通過していた
現在の法人向けローンの利用実態は把握することができませんでしたが、個人向け融資を展開していた過去には、自己破産を含む債務整理をした人でも融資の実績があります。
また他社借入が4社までであれば審査し融資対象となっていたことから、現在の収入が安定していて返済能力があると判断されれば、比較的融資に積極的であると考えられます。
総量規制の対象外
法人を対象にした事業者向けローンは、個人向けのローンとは違い総量規制の対象外です。
個人を対象とした消費者金融では、利用者ひとりに対して融資できる金額が年収の1/3までと決まっています。したがってそれ以上の融資をおこなうことは原則できません。一方で事業者向けローンは総量規制の対象外となっているため、年収に関わらず融資をすることができます。
キャレントは法人対象の金融会社ですので、この規制の対象外で限度額500万円までの事業資金を審査に応じて融資することが可能です。
そのため、通常の個人向け消費者金融とくらべて融通が利き、審査に通りやすいといえます。
※公式サイトには要慎重調査の記載あり
ここまで審査が甘い理由として3つのポイントをあげました。しかしこれはあくまで総合的に見た中での憶測にすぎません。
実際公式サイトには、「要慎重調査」という文言の記載もあり、提出書類には本人確認書類のほか、登記事項証明書や決算報告書、事業計画書、資金計画書などの書類提出が必須です。
誰でも審査に通るというわけではありませんので注意しましょう。
キャレントの審査に落ちる人の特徴
キャレントの審査に落ちる人(会社)の特徴としては、
- 申込み内容に不備がある
- 会社が設立して1年未満である
- 使用用途が事業資金ではない
ということがあげられます。
それぞれの特徴についてさっそく見ていきましょう。
申込み内容に不備がある
審査が甘い金融会社でも、信用のできない利用者に融資をすることはできません。
キャレントの場合は、審査時に提出する書類も多いことから、書類の不備があると審査の通過が厳しくなると予想されます。
必要書類は、下記一覧の通りです。
本人確認書類
- 保険証
- パスポート
登記事項証明書
決算書
- 損益計算書
- 法人税申告書
- 地方税申告書
会社が設立して1年未満である
キャレントの申込み条件として、会社設立後1年以上が経過し決算報告をした法人であることがあげられています。
そのため、起業や開業資金、起業1年以内の資金調達として利用することができません。
使用用途が事業資金ではない
キャレントの融資は基本的に使用用途が自由です。しかしあくまでも事業資金としての範囲内での使用に限られます。
事業資金としての使用を具体的にあげると、
- 業務で使用するモノやサービスに対する経費
- 事業所や倉庫といった法人契約の家賃の支払い
- ビジネスローンの返済資金
といったものです。
家族旅行や自宅の家賃の支払いなど、事業とは関係のない生活費としての使用はできません。
したがって、審査時に使用目的を「生活資金」と記載すると審査には通らないのです。
ちなみに個人向けの大手消費者金融で借りられる資金は、生活資金として自由に使えますが、事業資金としての利用は規約で禁じられています。
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キャレントの審査に通るコツ
銀行などの金融機関では、事業資金として融資を希望する場合、担当者の面談や書類の提出が必須となることも多く、審査結果がわかるまでに日数がかかることも珍しくありません。
その点キャレントは、ネット申込みで完結できるため面談の必要がなく、融資までの時間も最短即日で対応している数少ない金融会社であるといえるでしょう。
事業が危機的状況で銀行からの融資にも期待できない状態の事業者からすれば、何よりもそのスピード感が求められます。
「今日中にどうしても資金調達が必要」といった事業者にとっては、キャレントは貴重な存在であり審査においても確実性を求めたいところ。
ここでは、キャレントの審査に通る確率が少しでもあがるようなコツを紹介していきます。
必要書類を揃える
キャレントの審査では個人向け消費者金融と違い、法人向けであることから多くの書類の提出が求められます。
本人確認書類はもちろん、会社の登記事項証明書や決算報告書などが必要です。会社の業績を示す根拠となる書類に基づいて審査がされます。
キャレンとは銀行の事業融資であるような面談をしません。そのため提出した書類や情報がすべてとなりますので、必要書類の漏れがないように事前にしっかりとした準備をしておきましょう。
急ぎの場合は、登記事項証明書の受取り時間を短縮できる方法として、法務局のサイトからオンライン交付を申請し窓口で受取る方法がおすすめです。
また本人確認書類は基本的に免許証や保険証が使えますが、場合によっては公共料金の支払い書など現在住んでいることがわかる郵便物なども必要となるケースもあります。
臨機応変に対応できるようあらかじめ準備しておきましょう。
可能な限り他社借入を減らしておく
審査通過率を高めるためには他社からの借入金額を少なくすることが、非常に効果的です。
会社としての借金はもちろん、申込時には代表者個人の借入状況もできる限り返済をしておくようにしましょう。
キャレントの申込みでは、代表者としての個人情報の他に、現在の借入状況の申請も必要です。
信用情報機関に加盟していないため信用情報を照会することはありませんが、業績との比較材料として代表者の年収や借入状況は貴重になりますので、個人的な借入がある場合はその返済もなるべくしておいた方が良いでしょう。
即日融資希望なら午後2時までに申し込む
キャレントは即日融資に対応しています。しかし即日対応ができる時間は銀行の営業時間と同様に平日の午後14時まで。
それまでに審査が終わっていなければ即日融資はされません。
審査には早くても1時間~3時間程度はかかるものとみて、朝一番、もしくは遅くても午前中までには手続きが完了できるようにしておきましょう。
キャレントは夏季休暇や冬期休暇があります。年末年始やお盆の時期などに利用を検討する場合は事前に公式サイトを確認するようにしましょう。
経営状態の見通しを立てておく
法人向け融資で重要視される部分は、何より業績といっても過言ではありません。
業績は一時的な好調よりも安定し持続した収益を得ているほど有利となります。
また現在悪い状況であっても、今後の見通しが立っているものかどうかが大きなポイントです。
提出した書類上でそのような点も含めてわかるように準備しておきましょう。
キャレントの審査に落ちたら
キャレントは事業者向けの中小消費者金融であり、審査は銀行などと比べれば甘い点が多く見受けられます。しかしどのような法人であっても通過するわけではありません。
頼りにしていた融資がおりなかった場合はダメージが大きくなりがちですので、もし今回の申込みでキャレントの審査に落ちてしまった場合、どのような対策ができるのかも事前に把握しておきましょう。
業績を安定させる
なにより近道となる対策方法は業績を安定させることです。
キャレントに限らず、融資ができる判断材料となるものがあり、返済能力があることが認められないことには融資を受けることができません。
すぐに安定させることは難しくても、なにか見通しの立つ材料となるような結果をだすことが先決です。
借入金額を減らす
会社や個人の借入金が多い、または4社以上の多重債務となっている場合は少しでも借金を減らすことが大事です。
法人向けローンのため総量規制の対象とはなりませんが、融資は年収や業績、借入金額といった全体のバランスを考慮し返済ができそうでなければ通りません。
借入金額を少しでも減らしておけば、その分負債は減り融資される確率が高くなります。
まとめ
キャレントは事業者向けのビジネスローンでありながら即日融資に対応している金融会社として、貴重な存在であるといえます。
一方で、貸金業者登録として認可されてはいますが、信用情報機関に未加入であることや、過去に業務停止命令を受けたことがあるという経歴から、実態がいまひとつ掴めず不安な部分も否めません。
他の業者を紹介されたり、消費者金融系の別サイトへの登録すすめられたりといった情報も確認されています。
本当に急を要する場合には申込みをしてみることも手段のひとつですが、あくまでも応急処置的な役割として利用し、業績が安定したところで切り替えるなど検討をおすすめします。
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